チーズは、料理の中でサブ的な役割で使われることも多いですが、そのままでも食べると豊かな風味や独特の食感、種類ごとの特徴を存分に味わうことができます。さらに、適切なペアリングを取り入れることで、チーズの味わいは一層深まります。

でもチーズをそのまま食べるときには、選ぶ種類で、いくつか注意するポイントもあります。今回はチーズラバーが楽しめるような、チーズをそのまま食べる際のおすすめの種類や注意点について詳しく紹介していきます。

記事のポイント
  1. チーズの中でそのまま食べるのがおすすめの種類
  2. チーズをそのまま食べる際の注意点
  3. チーズをそのまま食べるときのまとめ
チーズをそのまま食べる

チーズをそのまま楽しむには、その種類ごとの特徴を理解したペアリングが重要ですよね。ナチュラルチーズだけでなく、子どもから大人まで楽しめる万能なスライスチーズや手軽に楽しめるプロセスチーズなどをご紹介します。

  • 初めてでもチャレンジしやすいおすすめのナチュラルチーズ
  • 巻く、焼く、挟むの万能スライスチーズ
  • そのままでも美味しいプロセスチーズ
  • ピザ用チーズをタコライスにトッピングするときは注意

初めてでもチャレンジしやすいおすすめのナチュラルチーズ

ナチュラルチーズは、自然な製造プロセスを通じて作られるため、それぞれのタイプが独自の風味とコクを持っています。以下に、今まで毛嫌いしてきた人にもおすすめのナチュラルチーズを具体的にまとめました。

  1. カマンベール
    • 特徴: フランス産の白カビチーズで、クリーミーな食感と豊かな風味が特徴です。
    • おすすめペアリング:
      • ワイン: シャンパンやシャルドネなどのドライな白ワイン。
      • フルーツ: りんごや洋ナシとの相性が良く、甘みと酸味がバランスよく調和します。
      • ナッツ: くるみやアーモンドを添えることで、食感と香ばしさがプラスされます。
    • 簡単アレンジレシピ:
      • ハニーカマンベール: カマンベールを常温に戻し、上からはちみつをかけて、くるみを散らします。
  2. モッツァレラ
    • 特徴: イタリアのフレッシュチーズで、柔らかく水分が多いのが特徴です。
    • おすすめペアリング:
      • トマトとバジル: フレッシュトマトとバジルを添えることで、シンプルな味わいが引き立ちます。
      • オリーブオイル: エクストラバージンオリーブオイルと黒コショウを加えると、風味が一層豊かになります。
    • 簡単アレンジレシピ:
      • カプレーゼ風: モッツァレラを一口大に切り、ミニトマトと交互に盛り付け、バジル、オリーブオイル、黒コショウをかけます。
  3. ブリー
    • 特徴: フランスの白カビチーズで、柔らかくクリーミーな食感と豊かな味わいが特徴です。
    • おすすめペアリング:
      • パン: フレッシュなバゲットやクラッカーに乗せて楽しむのがおすすめです。
      • フルーツ: グレープやフィグと一緒に食べると、甘みと酸味が美しく調和します。
    • 簡単アレンジレシピ:
      • ブリーチーズプレート: ブリーを中心に、バゲット、グレープ、フィグ、ローズマリーを盛り付けたチーズプレートを作ります。
  4. パルメザン
    • 特徴: イタリアのハードチーズで、濃厚な風味としっかりとした食感が特徴です。
    • おすすめペアリング:
      • フルーツ: アプリコットやピーチと合わせることで、甘みと塩味がバランスよく調和します。
      • ナッツ: くるみやピスタチオと組み合わせると、豊かな風味が楽しめます。
    • 簡単アレンジレシピ:
      • パルメザンとフルーツの盛り合わせ: パルメザンをスライスし、アプリコット、ピーチ、ナッツと共に盛り付けます。
      • 粉チーズ状態なら、サラダにクリーム系のドレッシングに振りかけるとコクが増します。

巻く、焼く、挟むの万能スライスチーズ

スライスチーズは、その汎用性の高さから「万能チーズ」として多くの料理に利用されていますが、そのまま食べても十分美味しいのが特徴です。以下に、スライスチーズを活用した具体的な楽しみ方をまとめました。

  1. チーズロール
    • 特徴: スライスチーズを使って、さまざまな食材を巻くことで手軽に楽しめます。
    • おすすめペアリング:
      • ハムや野菜: ハムやきゅうり、レタスなどと巻くと、軽いおつまみとして楽しめます。
      • ディップ: マヨネーズや粒マスタードなどのディップを添えると、味に変化がつけられます。
    • 簡単アレンジレシピ:
      • チーズロール: スライスチーズでハム、きゅうり、レタスを巻き、爪楊枝で固定し、好みのディップを添えて提供します。
  2. チーズピンチョス
    • 特徴: スライスチーズをサラミやオリーブと組み合わせて串に刺すことで、見た目も楽しいおつまみに仕上がります。
    • おすすめペアリング:
      • オリーブ: グリーンオリーブやブラックオリーブを使用することで、塩味と酸味のバランスが取れます。
      • ハーブ: タイムやローズマリーなどのハーブを添えることで、香りがプラスされます。
    • 簡単アレンジレシピ:
      • チーズピンチョス: スライスチーズ、サラミ、オリーブを串に刺し、ハーブを飾り付けて提供します。
  3. チーズサンド
    • 特徴: スライスチーズを使って手軽にサンドイッチを作ることができます。軽い食感が特徴で、お子様にも人気です。
    • おすすめペアリング:
      • パン: バゲットやトーストした食パンにスライスチーズを挟むと、シンプルながらも満足感のある一品になります。
      • 野菜: トマトやレタスを加えることで、食感と栄養価がプラスされます。
    • 簡単アレンジレシピ:
      • チーズサンド: トーストしたパンにスライスチーズとトマト、レタスを挟み、軽く塩こしょうを振ります。

スライスチーズは、プロセスチーズの特性を活かしており、チーズそのものの風味が軽やかなため、他の食材との組み合わせを邪魔しません。

軽い食感と適度な塩味が、野菜やハムとよくマッチし、軽食やおつまみとして重宝されます。また、赤ワインのようなライトボディの飲み物との相性も良く、気軽に楽しめるのが魅力です。

そのままでも美味しいプロセスチーズ

プロセスチーズは、複数のチーズを混ぜて加工されたものですが、そのまま食べても風味豊かで美味しくいただけるのが特長です。以下に、プロセスチーズを活用した具体的な楽しみ方をまとめました。

  1. ベビーチーズ
    • 特徴: 小分けにされているため、手軽に楽しめるプロセスチーズです。柔らかくてマイルドな味わいが特徴です。
    • おすすめペアリング:
      • ドライフルーツ: レーズンやクランベリーなどのドライフルーツと組み合わせると、甘みと塩味のバランスが絶妙です。
      • ナッツ: アーモンドやくるみなどと一緒に食べると、香ばしさが加わり、味に奥行きが出ます。
    • 簡単アレンジレシピ:
      • おつまみプレート: ベビーチーズ、ドライフルーツ、ナッツ、クラッカーを盛り合わせておしゃれなおつまみプレートを作ると一気におしゃれになります。
  2. プロセススライスチーズ
    • 特徴: 柔らかくてスムーズな食感が特徴で、サンドイッチや軽食に最適です。
    • おすすめペアリング:
      • パンやクラッカー: サンドイッチやクラッカーに挟むことで手軽に食べられます。
      • フルーツ: アップルやグレープなどのフルーツと合わせると、甘みと塩味のバランスが楽しめます。
    • 簡単アレンジレシピ:
      • プロセスチーズサンド: プロセススライスチーズをパンに挟み、トーストするだけで簡単なホットサンドが作れます。
  3. クリームチーズ
    • 特徴: 柔らかくクリーミーな食感で、そのままでも塗っても楽しめます。メーカーさんによって、ナチュラルチーズだったりプロセスチーズだったりします。
    • おすすめペアリング:
      • ベーグルやクラッカー: クリームチーズをベーグルやクラッカーに塗ると、シンプルながらも贅沢な味わいが楽しめます。特にベーグルとの相性は抜群です。
      • フルーツ: ブルーベリーやストロベリーを添えることで、酸味と甘みが加わり、クリーミーなチーズとの相性が抜群です。
    • 簡単アレンジレシピ:
      • クリームチーズとフルーツのトースト: トーストしたパンにクリームチーズを塗り、フルーツと蜂蜜をかけておしゃれな朝食やデザートに。

プロセスチーズは保存性が高く、扱いやすいため、お子様のおやつやアウトドアシーンでも活躍します。特に、チーズ初心者や忙しい日常の中で手軽に楽しみたい方には非常におすすめの選択肢です。

ピザ用チーズをタコライスにトッピングするときは注意

ピザ用のシュレッドチーズをそのままタコライスにトッピングすることは可能ですが、いくつか注意点があります。

シュレッドチーズは主に加熱用として製造されているため、そのまま食べると期待した風味や食感を得られないことがあります。また、シュレッドチーズには凝固剤が含まれている場合があり、加熱しないと口当たりがやや固く感じられることもあります。

そのため、タコライスにトッピングする際には、パッケージを見て、生食可能なのか確認した方が安心です。また一度軽く加熱することで、より滑らかな食感を楽しむことができます。

チーズをそのまま食べる

チーズをそのまま食べるというと6Pチーズやベビーチーズなどプロセスチーズの場合が多いですよね。でもナチュラルチーズはそのまま食べることで、より個性を楽しむことができます。

チーズを食べる際には、種類によっては加熱が必要な場合や、保存状態に気を付けないといけないこともありますので、注意点について具体的に見ていきましょう。

  • ピザ用チーズやとろけるチーズはそのまま食べても大丈夫?
  • 加熱用のシュレッドチーズは気を付ける
  • かけるチーズは、そのまま生で食べられるの?
  • 要加熱チーズをそのまま食べてしまったとき
  • チーズをそのまま食べる魅力のまとめ

ピザ用チーズやとろけるチーズはそのまま食べても大丈夫?

ピザ用チーズやとろけるチーズは、基本的に加熱して使用することを想定して作られています。ただメーカーによっては、後述のシュレッドチーズの場合もありますので、生でそのまま食べても大丈夫なのか念のためパッケージで確認した方がいいです。

あとは凝固剤や防腐剤が含まれている場合に、生で食べると本来の風味を十分に楽しむことができない場合があります。生食OKなら生で食べること自体は問題ありません。しかし、加熱することで香りが立ち、滑らかな食感が引き出されるため、できるだけ加熱して食べることをおすすめします。

加熱用のシュレッドチーズは気を付ける

シュレッドチーズは、特にピザやグラタンのような加熱料理に最適化されています。加熱用なのか生で食べられるのかはメーカーさんのパッケージの確認は必須です。

また、加熱はリステリア菌などの食中毒の原因となる微生物を死滅させる目的もあるため、加熱を前提としたチーズを生で食べる場合には注意が必要です。特に妊婦さんや免疫力の低下している人は、加熱処理を忘れずに行うよう心がけましょう。詳しくは、厚生労働省のページをご覧ください。

かけるチーズは、そのまま生で食べられるの?

サラダやパスタに使われる「かけるチーズ」は、そのまま食べられるように設計されている場合が多いです。このタイプのチーズはフレッシュチーズやパルメザンなどが多く、適度な塩味が料理の風味を引き立てます。

品質を保つために冷蔵保存が必要であり、開封後はできるだけ早めに消費した方がいいです。冷蔵庫の温度や表面が乾燥しないように密封するなど、保存に気を付けることで、常にフレッシュな状態で楽しむことができます。

要加熱チーズをそのまま食べてしまったとき

もし要加熱とされているチーズをそのまま食べてしまった場合、基本的には体調に異常を感じなければ心配する必要はありませんが、食後に胃の不調や異常が見られる場合は医師に相談することをおすすめします。

また、チーズにリステリア菌が含まれている可能性があるため、特に妊婦や免疫力が低い方は、加熱が推奨されるチーズは必ず加熱してから食べるようにしましょう。

チーズをそのまま食べる魅力のまとめ

チーズをそのまま食べることは、素材そのものの風味や食感を楽しむことができる贅沢な楽しみ方です。各種類のチーズには、それぞれ独自の特長とペアリングの魅力があります。以下に、特におすすめのチーズとペアリングを具体的に紹介します。

記事のまとめ
  • カマンベールはドライな白ワインでペアリングしてみる。おやつならハニーカマンベールがおすすめ
  • ブリーチーズはぶどうやイチジクにバケットとハーブを添えると複雑な旨味が味わえる
  • みんな大好きスライスチーズは、チーズピンチョスでおしゃれに
  • クリームチーズの、ベリー系ソースと蜂蜜は鉄板
  • とろけるチーズやピザ用チーズは加熱前提だがそのまま食べられるケースも多いが、パッケージで確認
  • シュレッドチーズは要加熱が多く、加熱した方が安心。
  • かけるチーズはそのまま食べられるように設計されていることが多い

チーズをそのまま食べる楽しみは、シンプルでありながらも個性豊かなそれぞれのチーズの深い味わいが堪能できるところです。ペアリングを工夫することで、同じチーズでも異なる風味を楽しむことができ、飽きることなく楽しめます。

人それぞれの好みがありますので、中には合わないチーズも出てくるかもしれませんが、数年後にチャレンジするとファンになる場合も多いのがチーズの世界。ぜひ、さまざまなチーズと食材を組み合わせ、自分だけの最高のチーズを見つけてみてください。