クリームチーズ…響きがヤバい。聞くだけでもやわらかな口当たりと、白く滑らかな外観が思い浮かびますよね。爽やかな酸味と、なめらかでクリーミーな口当たり。チーズケーキのベースとしても多くの人に愛されています。今回は、そんなクリームチーズの魅力を徹底的に探求します!

記事のポイント
  • クリームチーズってどんなチーズ?
  • クリームチーズの食べ方と選び方
  • クリームチーズのまとめ
クリームチーズってどんなチーズ?

クリームチーズは、牛乳や生クリームを原料に作られるフレッシュタイプのチーズです。熟成をほとんど行わないため、ミルクの風味とふんわりとした口溶けをダイレクトに楽しめます。

牛乳とクリームを原料とし、乳酸発酵と製法のわずかな違いが、最終的な風味や食感に大きな影響を与えます。標準的なクリームチーズは、なめらかでクリーミーな口当たりが特徴で、爽やかな酸味とミルキーな風味が特徴。

製法や脂肪分によって微妙に異なるテイストが、クリームチーズの面白さをより一層引き立てているのです。そのまま食べるだけでなく、料理やお菓子作りにも幅広く活用されています。世界各地で親しまれ、パンに塗るだけでなく、様々なアレンジを楽しめるのがクリームチーズの面白さですよね。

歴史と誕生秘話

クリームチーズの起源は19世紀のアメリカにまで遡ります。1872年、ニューヨーク州のチェスター工場で、ウィリアム・ローレンスが、生クリームをちょっと多めに入れてしまったところ滑らかなチーズが偶然誕生しました。これを「クリームチーズ」と名付け、現在のクリームチーズの原型が開発されました。

1879年には、地元商人のサミュエル・S・ダーランドと協力して大規模な工場を建設し、1880年にはA・L・レイノルズがニューヨーク市でこのチーズを「フィラデルフィア・クリームチーズ」として販売を開始しました。

当初は地域限定の製品でしたが、1880年代に「フィラデルフィア」というブランド名で販売が開始され、その名声を高めていきました。(余談ですが、ペンシルベニア州フィラデルフィアを想像してしまいますが、発祥はニューヨーク州というのが面白いですね)

他にもチャールズ・グリーンが「ワールド・アンド・グローブ」ブランドを立ち上げるなど、他のニューヨーク州の酪農家も様々なブランドでクリームチーズを販売。1928年には、クラフト・チーズ・カンパニーとフェニックス・チーズ・カンパニーが合併し、現在のクラフトフーズの前身となりました。今フィラデルフィア・クリームチーズは、クラフト・ハインツが保有しています。

そして20世紀に入ると、製造技術の向上と共に大量生産が可能になり、家庭での使用も一般的に。やがて世界各国でも生産されるようになり、今日のグローバルな人気を築き上げました。

基礎情報と栄養素

クリームチーズは、栄養とかを考えたらダメかもしれません笑 葉酸は少し豊富です。ただ…タンパク質は少なく、脂質は多い、塩分も高めという今の高タンパク低脂質と逆行しています。でもそういうのを無視して思いっきり食べるのが、クリームチーズ最大の魅力ですよね?間違ってないですよね?

項目値(100gあたり)
エネルギー313kcal
水分55.0g
たんぱく質8.2g
脂質33.0g
炭水化物2.3g
ビタミンA(レチノール活性当量)250μg
カルシウム70mg
ビタミンB60.03mg
ビタミンB120.1μg
葉酸11μg
食塩相当量0.7g
文部科学省日本食品標準成分表(八訂)増補2023年から引用
クリームチーズの食べ方とペアリング

クリームチーズは、そのままパンに塗ったり、お菓子作りに活用したりと、様々な楽しみ方ができます。食べる前に冷蔵庫から取り出し、少し室温に戻すと、より滑らかでクリーミーな食感を楽しめます。

種類やブランドによって、微妙な風味や硬さの違いがあるので、色々試して、お気に入りのクリームチーズを見つけてみましょう。

ブランドいろいろ

・フィラデルフィア (Philadelphia) 

世界で最も有名なクリームチーズブランド。なめらかでクリーミーな食感と程よい酸味と上品な乳の風味が特徴です。スタンダードタイプの他にも減塩や様々なフレーバー展開があります。

・キリ (Kiri) 

言わずと知れたフランスの代表的なクリームチーズ。少し甘みを感じる優しい味わいです。小分けパックは便利で使いやすいですよね。

・アーラ ブコ (Arla BUKO)

デンマークで80年以上の歴史を持つブランドで、コクがありながらクセがなく、ミルクのフレッシュな風味が生きています。デンマークスタイルの「ヒュッゲ(hygge)」の価値観にも基づいた品質へのこだわりが特徴です。

・ムーンダラ (MOONDARRA) 

オーストラリア産の生乳から作られたクリームチーズで、きめ細かくなめらかな食感と濃厚なミルク感、酸味のバランスが特徴です。オーストラリア国内で出荷率90%を誇るムーンダラチーズ社の商品です。

エル&ヴィー (Elle & Vire)  

フランス産の高級クリームチーズ。濃厚でコクのある味わい、プロの料理人にも好まれることからも分かるようにケーキ作りに適した安定性の高さが特徴。

ルガール (LeGall)

フランスのブルターニュ地方のフレッシュな原乳のみを使用し、酸味が少なく風味豊かなクリームチーズです。技術と設備を駆使して作られた商品で、パンやクッキーのトッピングやチーズケーキ、バームクーヘンなどのお菓子作りにも適しています。

雪印メグミルク

日本で長年愛されるブランド。クセがなく、まろやかな味わいが特徴。程よい酸味とコクがあり、日本人になじみやすい味わいです。

小岩井

ぬるクリームチーズが有名でまろやかでコクのある味わいが特徴。

Q・B・B

日本で親しまれている国産ブランド ・クリーミーでまろやかな味わい。番外編で、ベビーチーズのラインアップでクリームチーズが40%以上使われているものがあります。これは食べたことある人も多いのでは?

おすすめの食べ方

・スナックやペーストに

細かく刻んでクラッカーに乗せたり、ペースト状にして野菜スティックにつけて楽しむのもおすすめ。定番ですが、老若男女問わず愛される安定の一品ですよね。

・そのままパンに塗ったり、ベーグルに挟む

シンプルにパンに塗るだけでも、クリームチーズの美味しさを堪能できます。はちみつやラムレーズン、ベリージャムなんかとの相性も抜群。

あとクリームチーズをトーストにのせて焼くと、濃厚なコクと塩味がパンにしみ込み、絶品です。ハムやローストビーフとの相性も抜群なのでおかず系の味が食べたいときにもおすすめです。ブランドや種類のクリームチーズを食べ比べるのも面白いですよ。

・デザートやケーキに

定番のチーズケーキは、クリームチーズの美味しさが際立つ一品。レアチーズケーキやベイクドチーズケーキなど、様々なバリエーションを楽しめます。デザート系で外すことはありませんよね。

関連記事:チーズをそのまま食べる!おすすめの楽しみ方と注意点

ペアリングとおすすめの飲み物

クリームチーズは、果実系や苦味があるものとの相性が抜群です。まぁ合わない飲み物を探す方が難しいかもしれないですが、クリームチーズの爽やかな酸味とクリーミーさを引き立てる、おすすめの飲み物をご紹介します。

・白ワイン

辛口のソーヴィニヨン・ブランや、フルーティーなリースリングは、クリームチーズの酸味と調和し、さっぱりと楽しめます。

・デザートワイン

クリームチーズを使った甘いスイーツと一緒なら、貴腐ワインやアイスワインとの組み合わせがおすすめ。

コーヒー

苦味とコクが、クリームチーズの甘みとクリーミーさを引き立て、バランスの良い味わいに。カフェラテにするとミルクのコクとまろやかさが加わり、クリームチーズとの相乗効果で、より優しい味わいが楽しめます。

・フルーツティー

ベリー系のフルーツティーは、クリームチーズの爽やかさと甘みを引き立て、リフレッシュタイムにも最適。もちろんミルクティーやアッサムティーはクリームチーズと相性が良く、紅茶の香りとチーズのコクが絶妙なハーモニーを奏でてくれます。

クリームチーズのまとめ

クリームチーズは、フレッシュならではの爽やかな酸味とミルキーなコクが魅力。パンに塗るだけでなく、ディップやスイーツ、料理のソースとしても大活躍してくれますよね。やわらかな食感で扱いやすく、幅広いアレンジを楽しめる万能チーズ。

お気に入りの飲み物や料理と組み合わせて、クリームチーズの奥深さを味わってみましょう。いろいろなブランドを食べ比べてみるのも楽しいですよね。独自のアレンジレシピを考えて、毎日の食卓を彩ってみてはいかがでしょうか。