チーズは、多くの料理に欠かせない食材であり、種類も非常に豊富です。特に、ナチュラルチーズとプロセスチーズに大別されますが、この記事では、ナチュラルチーズの多様なカテゴリとプロセスチーズの特徴を解説し、それぞれの魅力に迫ります。
チーズは大きく分けて2つのタイプに分けられます。ナチュラルチーズとプロセスチーズ。日本のスーパーでもおなじみのベビーチーズとか、6Pチーズなどは、プロセスチーズですよね。では、それぞれ詳しく見ていきましょう。/
- ナチュラルチーズとは
- プロセスチーズとは
- チーズ選びのポイント
- ナチュラルチーズとプロセスチーズの違いのまとめ
ナチュラルチーズとは?
ナチュラルチーズは、牛、ヤギ、羊などの乳を使い、乳酸菌や凝乳酵素による発酵・熟成を経て作られるチーズです。そのプロセスによって、風味や食感が大きく異なります。また、熟成期間によってチーズの個性がさらに引き立ちます。例として、カマンベールやパルミジャーノ・レッジャーノなどが挙げられます。
日本の工房でもナチュラルチーズが作られています。普及に努められている一般社団法人 日本チーズ協会さんでは、加盟している全国の工房をチェックすることができますので、ぜひチェックしてみてください!
またナチュラルチーズは、プロバイオティクスを含むため、消化や腸内フローラをサポートする効果が期待されています。また、カルシウムやビタミンA、D、B12などの栄養素が豊富で、特に骨の健康維持に役立ちます。さらに、高タンパク質であるため、筋肉維持や満腹感を高める効果もあります。適度な摂取で、健康をサポートする食品として推奨されます。
フレッシュタイプ
熟成をせず、作られてすぐに食べられるフレッシュチーズは、柔らかく水分が多いのが特徴です。
代表的なチーズとしては、モッツァレラやリコッタ、クリームチーズがあり、サラダやデザート、パンと合わせて楽しむのが一般的です。これらのチーズは爽やかな風味があり、フレッシュさを楽しむのに適しています。
白カビタイプ
白カビタイプは、チーズの表面に白カビを繁殖させて熟成させる方法で作られます。このタイプは、カマンベールやブリーが代表例です。外側から内側に向かってチーズが軟らかくなり、熟成が進むにつれてより濃厚な風味が広がります。
熟成が浅い時はまだ硬さが残りますが、1〜2ヶ月の熟成を経ると、チーズはとろけるような柔らかさと深い風味を持つようになります。また、白カビの役割は食感だけでなく、風味にも影響を与え、わずかにアーモンドやキノコ、トリュフのような風味を引き出すこともあります。
青カビタイプ(ブルーチーズ)
内部に青カビを繁殖させて熟成させるのがブルーチーズです。独特のピリッとした風味が特徴で、強い個性を持つチーズです。ゴルゴンゾーラやロックフォールなどが代表的な青カビタイプで、サラダやソースに使用すると、豊かな味わいが料理を引き立てます。
ブルーチーズの熟成が進むと、青カビの風味がより強くなり、ピリッとした辛味が増していきます。この辛味は、熟成初期では比較的軽いものの、時間が経つにつれカビがチーズ全体に浸透し、独特の塩味やスパイシーさが顕著になります。
ウォッシュタイプ
ウォッシュタイプは、チーズの表面を塩水やアルコールで洗いながら熟成させるチーズです。この工程により、独特の香りとクリーミーな食感を得ることができます。
エポワスやタレッジョが代表例で、熟成初期には比較的マイルドですが、時間が経つとともにピリッとした辛味やナッツのようなコクが加わり、全体的にリッチな風味が強まります。これにより、特に赤ワインやフルボディの白ワインとの相性が良くなります。
シェーブルタイプ
シェーブルチーズはヤギの乳から作られ、柔らかくもろい組織と独特の風味が特徴です。ペコリーノやクロタン・ド・シャヴィニョルが代表的です。このタイプはヤギ特有の風味があり、食べる人によって好みが分かれることが多いですが、ワインとの相性が良いとされています。
シェーブルチーズの熟成は、短期間(数週間から数ヶ月)の熟成が一般的で、若い段階では軽い酸味とフレッシュさがあり、熟成が進むと風味が深まり、特有のヤギ乳の香りが強まります。
セミハードタイプ
中程度の水分量を持つセミハードチーズは、しっとりとした組織があり、熟成期間は1〜6ヶ月ほどです。チェダーやゴーダなどが代表例で、程よいコクとしっかりした食感が楽しめます。
このタイプのチーズはサンドイッチやグラタンにも使われ、幅広い料理に対応します。熟成が進むにつれて風味が深まり、テクスチャーがしっかりとしつつもしっとりとした食感が楽しめます。
ハードタイプ
ハードチーズは、水分が少なく硬い組織を持つのが特徴です。長期間熟成され、濃厚で複雑な風味を持つようになり、熟成が進むほど、ナッツやキャラメルのような深い風味が際立ちます。
パルミジャーノ・レッジャーノやグラナ・パダーノなどが代表例で、濃厚な風味と硬い食感が特徴です。サラダやパスタのトッピング、またはそのまま食べても楽しめる万能なチーズです。
パスタフィラータタイプ
熱いお湯で練ることで弾力のある繊維状の組織を持つパスタフィラータタイプのチーズ。モッツァレラが代表的で、その独特な食感が魅力です。ピザやラザニアに使用されることが多く、溶けた時の伸びる食感が特徴です。
プロセスチーズとは?
プロセスチーズは、ナチュラルチーズを加熱し、乳化剤などを加えることで作られます。これにより、保存性が高くなり、安定した味と食感を持ちます。日常で目にする6Pチーズやスライスチーズは代表的なプロセスチーズです。
プロセスチーズの利点は、その使いやすさと長持ちする保存性です。手軽にパンやハンバーガーにのせることができ、溶けやすく、料理のトッピングにも最適です。
特性と利便性
プロセスチーズは、ナチュラルチーズに比べて保存期間が長く、味が均一であることが利点です。日常の食事で使用する際には、その溶けやすさや使いやすさが際立ちます。例えば、ハンバーガーに乗せるチーズスライスや、キャンディタイプのチーズは便利で幅広く活用されています。
チーズ選びのポイント
初心者向けのチーズの選び方
チーズを初めて試す方には、風味が軽く、食べやすいフレッシュチーズやセミハードチーズがおすすめです。これらは料理にも使いやすく、他の食材と合わせやすいのが特徴です。たとえば、モッツァレラやチェダーは、サラダやサンドイッチにぴったりです。
上級者向けのチーズの選び方
より強い風味を楽しみたい方には、青カビチーズやウォッシュタイプがおすすめです。これらのチーズは、ワインやクラッカーと一緒に楽しむと、豊かな味わいを堪能できます。特に、ロックフォールやエポワスは、熟成された香りとコクのある味わいが特徴です。
ナチュラルチーズとプロセスチーズの違いのまとめ
今回の記事では、ナチュラルチーズの多様な種類と、プロセスチーズの利便性について詳しく説明しました。チーズには多くのタイプがあり、それぞれの風味、食感、使用法によって、料理やお酒との組み合わせが異なります。チーズ選びのポイントは、風味の強さや熟成期間、そしてペアリングする飲み物や料理に応じて、自分の好みに合ったチーズを選ぶことです。
日々の食卓で楽しめるプロセスチーズから、特別なディナーやワインとのマリアージュに最適なナチュラルチーズまで、幅広い選択肢があります。この記事を参考に、ぜひ様々なチーズを試してみてください。